オーストラリアの国籍の調査方法

日本において、ある個人の日本国籍の有無については、役所の戸籍を調べれば分かります。しかし、戸籍謄本を入手するためには、本人又は親族で無ければ原則としてできません。

他方、オーストラリアでは、日本の戸籍に相当するものは存在しないのですが、ある個人がオーストラリア国籍であるか否かは、Australian Electoral
Commission(オーストラリア選挙委員会)が管理するオーストラリアの選挙人名簿を調べることで確認ができます。オーストラリアでは18歳以上が成人とされ、オーストラリア国籍を有する成人はオーストラリアの連邦及び州の選挙において投票する義務が課されており、投票をするためには選挙人名簿に登録する必要があります。したがって、基本的にオーストラリア国籍を有する成人はこの選挙人名簿に登録されているはずです。

オーストラリアの選挙人名簿は、こちらのウェブサイトで検索することができます。

ただし、見ていただければ分かるとおり、ある個人が選挙人名簿に登録されているか否かを検索で確認するためには、当該個人の氏名と住所の情報が必要になります。ある個人の住所を知るためには、ASICの会社登記簿には取締役又は株主の住所が記載されますから、ASICの会社登記簿において当該個人の氏名検索を行なってみることが考えられます。また、不動産登記簿において当該個人の氏名検索を行なって当該個人が所有者として登記されている不動産を検出して当該不動産の住所が当該個人の住所だとあたりをつけることも考えられます。